『Rumi Rock(ルミロック)』という名前がついて、10年が経ちました。
図案の仕事をしてからは24年なので、半分くらいしかルミロックに携わってないなあと。
その前と後では時間の流れが違っています。
最初から変わらないのは、個の力。信頼してるんです、色の、ドローイングの力。装う力。
皆が持っている野生の力、統御し、考える力を。
2015年4月吉日 ルミロックデザイナー 芝崎るみ
江戸幕府体制にあっては、「鬼」とみえるかもしれない。 時代劇でおなじみの長谷川平蔵だが、歴史的人物でもありその仕事ぶりは時代劇以上にすごい物があるようです。
—-今生きていたらいったい、どういう公務員、政治家だっただろう?
機動力のある火盗改方の雰囲気を丁寧なぼかしで表現しています。
背景の丸いシルエットは、長谷川平蔵の家紋「三藤巴」です。
機動隊的な強さを前面に出して、柄を配置しました。
強気で着こなしてください。
有機化合物のアルカロイド含有植物は、医療や呪術、娯楽目的で古代から使用されてきました。
私が高校生のときは科学オタクで、化学式ノートを作っていました。
お客さまのご要望もありまして「人間の脳内麻薬と生成したドラッグとどうして近いのだろう」という疑問がよみがえります。
「人間のすべてのことは快感物質によって制御されている。そこはパソコンとは違う」と思うのです。
この自然の仕組みは私たちが自然界から切り離されたものではないという証明ではないでしょうか。
獅子と鷹が合体したキメラ、力の象徴、オオカミ Wolf。
ヨーロッパで愛されたその架空の動物は、今や世界を席巻し、力と力の対決に。さてどの国がどれでしょう?
そして、1匹だけ雌馬が乱入しています。弱いはずの馬が鍵となって、対決の行方を皆盛ります。さて軍配はどちらに?
ポップな着こなしもモノトーンで取り入れやすく。背景に薄い縞と白無地の2種類ご用意しました。
1970年代、なぜあのようにスーパーカーブームだったのでしょう。力の象徴ながら、ラグジュアリーなところもあり、美しい女性がその傍らに立ちプロモーションをしていました。
私も、科学技術館でも展示され、見に行った記憶があります。私の部屋にも、黄色いランボルギーニーのポスターが張ってありました。
このゆかたは、中でも美しい車体をあつめ、背景は鈴鹿やモナコのサーキットのラインです。
モータリゼーションの夢がそこにあります。
夜行性というのは弱者の論理か、強者のスタイルなのでしょうか。闇夜で狩りをする生き方。
ルミロックのモデルもお願いしている、劇作家で劇団再生主宰の高木尋士さんの家には、小さいフクロウが住んでいます。
フクロウには、フクロウの時間がある。
一点を見つめていたり 身構えたり、野生動物としての魅力とかわいらしさ。
各国でも多くの神話になっています。
躍動感があるように描いてみました。
「どういう風にではなく、何を描くかなのです。また現在であるということが一番大切です。 それを小さな個人的な体験、感情から組み立てていくのです。そして大きな課題、ニュースとして共有できる場合図案になります。 形出しはそのあとです。 構図やモチーフの形、バランスやリズムを多量の情報から選び出し、できると思ったら実寸大で書き出します。 テーマは皆さんの中に。 記憶の中にある未分類の物をどこまでシンプルに組み立てられるか腐心します。」
「自分を、違う側面からいたわり、育てる。そんなときにゆかたの時間があるといいなと思ってデザインしています。」
「現在、着物文化として思い浮かべる情景は、明治も後半から昭和初期のイメージだと思います。 私はもうすこし、昔にさかのぼって楽しんでも良いかなと思っています。 安土桃山を含めるとワールドワイドな感じになりますし、江戸時代の庶民を含めるとまた有機的な、スポーツウェア的な部分もあるし魅力的です。 それぞれの立場でやりようがあった、そこが着物の面白さだと思います」
「フォルムとしては1000年くらいほぼ変わらない、反物をうまくカットして仕立てて、着ながら形を決めるという着物スタイル。 着る人は現在のことなのに、色々な物を含んでいるものはとても面白い、体験をしてほしいのです。 いわば力を照射する、元気になると良いなと思って作っているのです。」
Rumi Rockデザイナー芝崎るみ