岩佐又兵衛の、素晴らしい絵巻物がありました。
小栗判官と照手姫伝説—-応永の昔(1394~1411)ころの話。モテ男の小栗が、いろいろな事件にまきこまれながら、閻魔様に地上にもどされ、その後も温泉につかりながら復活していく話です。今回は荒馬を乗りこなすシーンを切り取って浴衣の構図にはめこみました。説経節政大夫が吉原の料亭、金村にて小栗判官縁起をお話しされたことをきっかけに、いろいろ思い出しました・・
NHK人形劇「新・八犬伝」にも小栗判官照手姫は登場し、乳母車にのせられた小栗の目が開き、歩けるようになっていく感動のシーン。そして、安土桃山時代の絵師岩佐又兵衛による絵巻物がすばらしく、構成し直し、加筆しながら江戸時代前の雰囲気が出るよう考えました。細かい表現は、注染の技法で染まりきらないギリギリを染めていただき、プリミティブな雰囲気、ノイズが心地いい浴衣に仕上がったと思います。
デザイナー:芝崎るみ
絵巻物を着るような感覚、襦袢の上にきちんと来ても、また、素肌に直接、オーソドックスな浴衣として着てもよろしいかと思います。絣がまるで、速さを表しているようでたのしいです。
ルミロックストア店長:金子